矢部洋一
1957年 東京生まれ。
使用言語 日本語、英語
27歳の時、出版社「㈱舵社」のスタッフフォトグラファーとしてキャリアをスタートした後、1989年に同社の支援のもと、ヨーロッパを転戦、アドミラルズ・カップ、ウィットブレッド世界一周レース、レーザー・ワールド、チョーン・ルント、ラ・ニューラーグ、など、ヨーロッパの主要ヨットイベントを撮影し、ヨットフォトグラファーとして国際的にデビューを果たした。
以来、アメリカズ・カップ(1992年~)、オリンピック競技大会(バルセロナ、アトランタ)、ボルボ(旧ウィットブレッド)レース、ミニトランサット、ザ・レースなど、ヨット界の頂点とされる数々のイベントをカバー。日本の海洋冒険家、白石康次郎の世界一周航海/単独世界一周レース・チャレンジも、その最初から撮影を続けている。
1999年に(有)オフィスイレブンを設立。同時に、㈱舵社チーフカメラマンとして契約。
2010年には、世界でもっとも美しく重要なヨットのひとつ、Jクラス・エンデバーのオフィシャルフォトグラファーとなり、大改修工事の過程から再進水後のレースシーンを追った。
お気に入りのヨットレース、トランスパック(ロサンジェルス~ハワイ)では、ベンガルII、ベンガル7、タキオンなど、日本のレーシングヨットに同乗して太平洋をこれまで5回横断し、記録写真集を制作した。
美しい曲線とクラフツマンシップをこよなく愛し、木製クラシックヨットの世界に導かれた。日本では、1972年建造の S&Sニス塗装のマホガニー製ヨット、カムシンのクルーメンバーのひとり。ヨーロッパでは、パネライ クラシック ヨット チャレンジの常連フォトグラファー。
写真撮影と同時に、文章を書き、翻訳(英語→日本語)も行うため、雑誌を中心にさまざまなメディアで幅広く活動している。
写真で追い求めるテーマは、風、光、そして海。
「写真機を持って、いろいろな海をめぐっている。風を写したいと、いつも思いながら」
―自著写真集“海景”より
書/植村公子さん